元阪神エース井川級の素材 プロのスカウトが惚れる掛川西左腕の決め球と潜在能力

プロ注目左腕投手・沢山のチェンジアップの魅力とは?

 沢山は今冬、得意のチェンジアップに磨きをかけてきた。これまでウォーミングアップと位置づけ、ストレートしか投げていなかった30メートルのキャッチボールでも、チェンジアップを投げるようにした。「落とそう」、「抜こう」とすると腕が緩み、変化が小さくなるだけでなく、打者に変化球と見破られやすくなる。キャッチボールから強い腕の振りを体にしみ込ませることで「思い切り腕を振って投げる感覚が身について、打者の反応が変わった。チェンジアップで空振りを多く取れるようになった」と手応えを感じている。

 チェンジアップはストレートと同じ軌道から打者の手元で変化する。ストレートの球速や質が上がれば、効果を最大限に引き出せる。「去年の秋から今年の冬にかけて、体が開かないように投球フォームを固めてきた。体も大きくして、周りからは下半身ががっちりしたと言われる」。沢山は下半身を中心としたトレーニングで体を鍛え、体重を昨秋の76キロから84キロまで増量。球速アップにつながっている。

 沢山が投手を始めたのは、軟式野球をしていた中学時代。現在144キロまでスピードを伸ばしてきたストレートは高校入学当時、120キロにも届かなかったという。掛川西の大石卓哉監督は「今までは長い手足に頼って、感覚だけでやってきた部分が大きかった。体の使い方や鍛え方を意識するようになって、投手らしくなってきた。持っている能力が高いのは間違いないので、まだまだこれからですね」と潜在能力に期待を寄せる。

 成長過程でありながら、最速144キロのストレートと消えるようなチェンジアップを操る沢山。この先、どんな成長曲線を描いていくのだろうか。

(間淳 / Jun Aida)

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