DeNA三浦監督が頭を悩ませる繋がらない打線 2番打者の人選と新人・牧の打順
3番では打率.388、5番では1割台の牧
この日も1回、先頭の桑原が中前打で出塁し、続く田中俊のカウント1-0から2球目に走ったが、外角へ大きく外すピッチアウトで田中俊は空振り。桑原はまんまと網にかかる格好で刺された。
盗塁数を劇的に増やすすべがない以上、いかに打線をつなげるかを考えるしかない。2番打者の人選は重要なポイントの1つだ。4月22日の中日戦以降、17試合連続でスタメン遊撃の選手が2番を務めており、柴田、倉本、大和、田中俊、知野の5パターン。柴田は試合中の交錯プレーで左肩を脱臼し、4月24日に抹消。代わりに知野が1軍に昇格した。倉本は一塁へヘッドスライディングした際に左手薬指を痛め、5月10日に抹消。第二関節の脱臼と中節骨の剥離骨折と診断された。
この日の田中俊は前述の通り、1回にランエンドヒットが不発に終わった後、5回無死一塁では送りバントを決めてオースティンの適時打につなげ、7回無死一塁でも送りバントを決めたが、こちらは後続が倒れた。三浦監督は「しっかりバントを決めてつないでくれた」と称えたが、最近は2番にスラッガーを置くチームも多いだけに、再考の余地もありそうだ。
ドラフト2位ルーキーの牧も打順もポイントだろう。開幕から3番に座り、当初は打撃3部門全てでリーグトップを争うほどの大暴れだったが、オースティン、ソトの復帰を受け、4月18日の巨人戦以降は得点圏打率の高さを買われて概ね5番に定着している。相手に研究されたこともあるだろうが、結果的に3番を務めた17試合では打率.388(67打数26安打)5本塁打17打点。5番の16試合は.164(61打数10安打)1本塁打6打点と、対照的な数字が残っている。4割を誇っていた得点圏打率も、現状では.279まで落ちた。
就任1年目のシーズン序盤から最下位を潜行。投手出身の三浦監督がオーダーに頭を悩まされる日々が続いている。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)