会見わずか3分で切り上げ… 鷹・工藤監督が初めて見せた“落胆の色”
2点リードを迎えた9回にモイネロが追いつかれる
ただ、この日は打線が奮起した。7回、周東の四球を足掛かりに、栗原の犠飛、柳田の適時二塁打、中村晃の適時打で同点に追いつくと、甲斐が2ランを放って勝ち越しに成功。試合を再びひっくり返した。
あとは岩嵜、モイネロの勝利の方程式で逃げ切るだけ。だが、悪夢が9回に待っていた。マウンドに上がったモイネロは先頭のレアードを平凡な三ゴロに打ち取った。これを8回から松田に代わって三塁に入っていた牧原大が悪送球。先頭打者を出塁させると、左腕は続く岡に四球を与えた。藤岡の犠打で1死二、三塁とされると、代打エチェバリアの左前適時打、荻野の中犠飛で同点に。失策から頼みの左腕が崩れていった。
指揮官は「(ポイントは)5回じゃないです。今日は僕のミスです。すいません」と悔やんだ。その“ミス”については口にすることはなかったが、その表情からもこの試合にかけた思い、そして勝利を掴めなかったことへの強い後悔の念が透けて見えていた。
ただ、落ち込んでばかりもいられない。14日からは敵地・札幌ドームでの日本ハム戦が控えている。波に乗れないソフトバンク。ここから工藤監督はどうチームを立て直していくだろうか。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)