高校時代からの痛みが解消 手術を経てロッテ左腕が見据える“逆襲”「全部勝つつもり」

「去年は不安ばかり、今は試合で投げられるのが楽しい」

 直球とチェンジアップのコンビネーションを武器にする左腕。「去年は不安ばかりでしたが、今は試合で投げられるのが楽しい。ようやく試合勘も出てきて、打者との駆け引き、打者を見ながら投げられるようになってきました」。ここまで直球の最速は141キロで「もう少しいけるかなという感じ」と手応えを口にする。

 苦しんだ1年間も決して無駄にはならず「ここが張ったら痛みが出てくるとか色々、体のことを考えるようになった。これまでは肘に違和感が出てから対処していましたが、準備やケアをしっかりするようになった」と語る。

 見据えるのは今季中の1軍での登板。先発陣は二木、美馬、岩下、小島、石川、鈴木ら層は厚いが、そこに割って入るつもりだ。「ウチの先発は安定していますが、連戦の時とか1試合でもチャンスを得てしっかり結果を残せるようにしたい。そのためにも2軍で任された試合は全部勝つつもりで投げたい」。

 小野、大隣両2軍投手コーチからは「まだ球速もコントロールも物足りない」と指摘されているという左腕。課題をクリアした時、2年ぶり1軍マウンドが現実のものとなる。

○土肥星也(どひ・せいや)1995年7月7日生まれ、25歳。大阪府大東府出身。尽誠学園では3年夏に香川県大会準優勝。大阪ガスでは2015、16年に社会人日本選手権出場。2016年ドラフト4位でロッテ入団。昨季までの通算成績は30試合登板、3勝2敗、防御率5.33。186センチ、90キロ。左投左打。

(片倉尚文 / Naofumi Katakura)

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