もし交流戦がなかったらパの順位は? 過去5年間の成績で見る“たられば”

ソフトバンク・工藤公康監督【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・工藤公康監督【写真:荒川祐史】

2019年以前も“交流戦がなかったシーズン”だったとしたら?

 2005年に始まった「日本生命セ・パ交流戦」は2019年までの全てのシーズンで、欠かすことなく開催されてきた。しかし、2020年は新型コロナウイルスの影響により、導入以来初めて交流戦が行われないシーズンに。今季は2年ぶりに開催され、再びリーグの垣根を越えた戦いが行われている。

 現在の交流戦の試合数は、各チームごとに18試合。短縮シーズンとなった昨季に削減された試合数(23試合)と、さほど変わらない数字といえる。そういう観点からいえば、昨季は「交流戦がなかった場合の順位が、ある程度可視化されたシーズン」という考え方もできる。

 それでは、2019年以前の5年間における各チームの成績から交流戦の数字を除外してみると、どのような結果となっていたのか。特異なシーズンとなった2020年を経て、2年ぶりに交流戦が開催したこのタイミングだからこそ過去の事例について、あらためて振り返っていきたい。

○2015年

2015年の各チームの成績【画像:(C)パ・リーグ インサイト】
2015年の各チームの成績【画像:(C)パ・リーグ インサイト】

 順位自体に変動はなかったが、シーズン勝率.500ながら4位となっていた西武は、交流戦期間内に4つの貯金を作っていたこともあり、交流戦を除いた数字では勝率.500を割り込むことに。同じく交流戦で好調だった楽天も、同一リーグ内の対戦では勝率.300台と順位表以上の大苦戦を強いられていたことがわかるなど、実際の数字を見てみると、交流戦の影響は少なからず感じ取れる結果となっている。

○2016年

2016年の各チームの成績【画像:(C)パ・リーグ インサイト】
2016年の各チームの成績【画像:(C)パ・リーグ インサイト】

 この年は日本ハムがソフトバンクとの熾烈な優勝争いを制して大逆転優勝を飾ったシーズンだったが、交流戦の成績にはソフトバンクに分があったこともあり、リーグ内での数字では、日本ハムがより多くの貯金をつくっていた。また、3位のロッテも交流戦を除くと勝率.500を割り込んでいたことからも、上位2チームがそれぞれ同一リーグとの対戦で突出した対戦成績を残していたことが浮き彫りとなっている。

○2017年

2017年の各チームの成績【画像:(C)パ・リーグ インサイト】
2017年の各チームの成績【画像:(C)パ・リーグ インサイト】

 2017年は全日程の成績と交流戦のリーグ内順位が完全に同一という、珍しい記録が生まれたシーズンでもあった。それゆえに、交流戦の成績が全日程の成績に及ぼす影響も、他のシーズンに比べるとかなり少なくなっている。順位の面でも、元々Aクラスの3チームとBクラスの3チームがはっきりと分かれていたことからも、変化が起こる要素に乏しいのは致し方ないと言えるか。

○2018年

2018年の各チームの成績【画像:(C)パ・リーグ インサイト】
2018年の各チームの成績【画像:(C)パ・リーグ インサイト】

 開幕から首位を独走した西武をはじめ、1位から5位までのチームが交流戦で10勝以上を記録。それもあって、1位から4位までの順位や趨勢には大きな変化がなかった。そんな中で唯一、楽天は交流戦で負け越していたが、シーズン中盤からは徐々に調子を上げていった。それに加えて、5位のロッテが終盤戦で急失速していたこともあり、交流戦を除いた成績においては、5位と6位の順位が入れ替わることになった。

○2019年

2019年の各チームの成績【画像:(C)パ・リーグ インサイト】
2019年の各チームの成績【画像:(C)パ・リーグ インサイト】

 前年の楽天のように交流戦で大きく負け越すチームは存在しなかったが、日本ハムが1つ、ロッテが2つの負け越しを記録。そして、交流戦を除いた順位に目を向けてみると、楽天とロッテが3位タイで全く同じ成績となった。すなわち、ロッテにとっては交流戦でつくった2つの借金が、Aクラス入りの成否、ひいてはポストシーズンへの進出を分ける、まさに致命傷となっていたことがわかる。

交流戦での出遅れは禁物

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