もし交流戦がなかったらパの順位は? 過去5年間の成績で見る“たられば”

交流戦での出遅れは禁物

 今回取り上げた5つのシーズンのうち、2016年、2018年、2019年の3度にわたって順位変動が起きていた。中でも2019年はAクラス、すなわちクライマックスシリーズへの進出を、交流戦での数字が左右する結果となっていた。こういった結果を鑑みても、交流戦における成績の重要性は、近年に入ってさらに増してきていると考えてよさそうだ。

 これまで15回開催された交流戦のうち、パ・リーグが勝ち越した回数は実に14回。今回取り上げた期間内のシーズンにおける各チームの成績を見ても、その大半が交流戦で勝ち越しをつくっていたことがわかる。その一方で、直近5年間においては全6チームが貯金をつくったシーズンは存在せず、最低1チーム以上は交流戦で負け越す球団もあった。

 また、大半のチームが期間内に白星を先行させる中で、2016年のオリックス(5勝13敗)、2017年のロッテ、2018年の楽天(ともに6勝12敗)のように、1チームだけ大きく負け越す例も存在。この3チームは全て年間順位も最下位となっており、開幕から調子が上がらない中で、交流戦でさらに他チームとの差を広げられたことが、非常に重くのしかかっていたことがうかがえる。

 今季のパ・リーグは混戦模様なだけに、仮に交流戦で負け越してしまった場合には、最終的な順位にもその差が響いてくる可能性は大いに考えられる。2019年と同様に、今季の交流戦の成績は、シーズンの成否を分けるような勝率のラインにも直接影響してくるかもしれない。2年ぶりの交流戦において抜け出すチームは、いったいどこになるだろうか。

交流戦を巡る近年のジンクスは、今期以降も継続するか

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