セ最下位“独走”も交流戦では2位浮上 DeNAが強力パ球団と互角以上に戦える理由とは?

救援投手陣も奮闘、5回から8回まで3投手がパーフェクト投球

 特にオースティンのハッスルぶりは出色だ。破格の長打力を見せつけるだけでなく、守備でもフェンス激突、ダイビングキャッチを連発。この日は6回2死から遊ゴロを放つも、ヘルメットを飛ばしての激走で内野安打に変え、続く宮崎の初球には来日2年目で初盗塁となる二盗にも成功した。ここは得点に結びつかなかったが、チームを鼓舞するのに十分だった。

 リリーフ投手陣も奮闘した。先発のピープルズが4回までに91球も投げて3失点で降板後、5回は平田、6回と7回は国吉、8回は三上がいずれもパーフェクトに抑え、逆転劇をお膳立て。三浦監督も「リリーフ投手陣が流れを相手に渡さず、しっかり引き留めてくれた」と勝因に挙げた。

 山崎がリーグ2位の26試合に登板しているのを筆頭に、砂田が25試合、石田が24試合、三嶋が22試合、1軍合流が4月20日にずれ込んだエスコバーも既に18試合と登板過多気味だけに、この日快投を演じた3人が好調をキープすれば、負担を分散することができる。先発陣は相変わらず手薄だが、リリーフ陣の量と質でカバーすることが可能になりそうだ。

 セ・リーグでは依然、首位・阪神に15ゲームの大差、5位・広島にさえ4.5ゲーム差をつけられ最下位を潜行しているDeNAだが、まだまだ諦めるには早い。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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