「チームを鼓舞した」 DeNA桑原“名誉挽回”の2安打&美技に指揮官も絶賛

5月12日の巨人戦ではボーンヘッド、26日のオリックス戦ではエラーを犯し出場機会が激減

 桑原には、この試合だけは是非とも結果を出したい事情があった。5月12日の巨人戦では、5-5の9回2死走者なしで内野フライを打ち上げた瞬間、落胆して全力疾走せず、相手が思わぬ落球をしたにも関わらず、一塁ストップのボーンヘッドとなった。

 さらに同26日のオリックス戦の2回の守備で、2死満塁からモヤが打ち上げた中飛を落球し、3点タイムリーエラーに。それでも三浦監督は、3回の攻撃では打席に立たせチャンスを与えたが、中飛に終わると4回の守備からベンチに下げた。これを機に出場機会が激減。それまで13試合連続でスタメン出場していた桑原が、翌日から5試合中4試合で先発から外れ神里、関根がスタメンで起用された。

 ところが、意外な形で桑原に再びチャンスが訪れた。ライバルの神里が前日(1日)のソフトバンク戦の守備中に左足首骨挫傷を負い、この日登録抹消された。

「よくやってくれた。ベンチにいる時にも準備をしてくれているからこそ、試合でああいう結果が出るのだと思う。中川を助け、チームを鼓舞した」。試合後に三浦監督は桑原をそう称えた。

 指揮官はもともと、桑原の積極果敢なプレーを買っている。全143試合に「1番・中堅」でスタメン出場した2017年をピークに、年々出場試合数を減らし、昨季は34試合にとどまった桑原だが、今季はチーム55試合中50試合に出場。打率.274をマークしている。交流戦に入ってから4勝2敗2分で12球団中2位(2日現在)と好調に転じたチームを、これから改めて牽引していくはずだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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