5万人超のファンと大歓声… 現地記者が見た“日常”が戻りつつあるボールパーク

ベッツの決勝弾に沸く満員のドジャースタジアム【写真:Getty Images】
ベッツの決勝弾に沸く満員のドジャースタジアム【写真:Getty Images】

報道陣も一、三塁両ベンチ前まで立ち入りが可能に

 球場に歓声が戻ってきた。米カリフォルニア州が新型コロナウイルスに関する規制を大幅に緩和し、経済活動を全面再開させた15日(日本時間16日)、ドジャースタジアムで行われたドジャース対フィリーズは観客の人数制限を撤廃して行われた。観衆5万2078人はパンデミック以降、米国内のスポーツイベントでは最多。Full-Count編集部でドジャースやエンゼルスをカバーする盆子原浩二氏がその様子をレポートしてくれた。

 沸き起こる大歓声。そして時折寄せられるブーイング。試合に一喜一憂するファンの声がドジャースタジアムに戻ってきました。これまでも1万5000人から2万人程度のお客さんは入っていましたが、満員になると盛り上がりは雲泥の差です。ウェーブが起きるなど、誰もがベースボールを心から堪能していたようでした。

 昨年ドジャースは32年ぶりにワールドシリーズを制しましたが、新型コロナの影響により、テキサス州にあるレンジャーズの本拠地グローブライフ・フィールドでの1か所開催となりました。今年もこれまでは人数制限があったので世界一軍団を直接見たくてもできない人は多かったでしょう。

 この試合から観客はマスクを着用しなくてもOK。もちろんソーシャルディスタンスを取る必要もありません。ロックダウンになってからは市民も鬱積したものがあったはずです。そんな試合でドジャースはスター選手のベッツが決勝弾を放って勝利。ファンにとっては最高の一日になったはずです。

 我々メディアにも“開放”が進んでいます。ドジャースタジアムでは一、三塁両ベンチ前まで立ち入りが可能に。選手が試合前練習から上がってくる時に話を聞くことができます。メディアやチームスタッフらはまだマスク着用が義務ですが、記者席では間隔を空けずに座ることができるようになりました。

 今季の開幕時、「2021年、メディアはグラウンドに降りることができません」と通達されていました。しかし、それから数か月でグラウンドレベルでの取材がOKに。今後さらに状況が改善されていけば、オンラインではなくベンチ内やクラブハウス内での直接取材も可能になるかもしれません。もちろん油断は禁物ですが、その日が来るのを心待ちにしています。

○盆子原浩二(ぼんこばら・こうじ)1953年3月12日生まれ、島根県江津市出身。現在は米・ロサンゼルス在住。1981年に渡米。地元ラジオを中心にドジャースの野茂英雄らをはじめ、取材活動を行う。今年7月で渡米40年を迎える。

【動画】ベッツの決勝弾に沸く超満員のドジャースタジアム

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