9年ぶり7戦勝ちなし、月間打率はわずか.200… 貧打に喘ぐ鷹打線に起爆剤はあるか?

結果を残した若手選手が投手の左右で翌日スタメン落ち…

 この苦境をどう脱していくか。工藤監督は試合後に「何とか自分自身で打破していかないといけないところ。勇気を持って振りに行かないといけない」と奮起を促していたが、こんな時だからこそ、勢いのある選手に乗るのも一手ではないか。

 6月8日、9日の広島戦で2試合続けて安打を放っていた柳町が翌10日の同戦でスタメン落ちし、チームは引き分け。同戦で4安打を放っていた三森が翌11日のヤクルト戦でスタメンから外れ、完封負け。猛打賞はこの三森以降、出ていない。そして、この日も前日の試合で本塁打を放っていた谷川原がベンチスタート。終盤に代走で出場したものの、引き分けに終わった。そのいずれもが左投手のとき。左右の組み合わせ、相性を考えた選択だが、チームに活気をもたらせそうな若い力がスタメンから外れるのは、起爆剤の欲しいチーム状況にあって、いささか勿体ない。

 元来、投手の左右を重視する傾向のあるソフトバンクだが、その中でも“調子が良い人”を見極め、積極的に起用することで、それがハマることもこれまで多かった。故障者や離脱者も多く、なかなか苦境から脱せない時だからこそ、ドラスティックな、思い切った策も見てみたいところだ。
 
「負けたわけではない。次に向かっていかないといけない。僕らは僕らで考えてやっていきたいというふうに思う。選手も選手で切り替えてまた次の日、強い気持ち持ってやっていきましょう。それしかないです」とも語っていた工藤監督。22日からは敵地でロッテ、楽天との6連戦となる。4位ロッテとは1ゲーム差、首位タイの楽天とは1.5ゲーム差。浮くか沈むか。正念場の6試合となりそうだ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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