大谷翔平に迫る本塁打競争ジンクス? 球宴後に調子を崩すのはホントなのか
17年Vジャッジは打率.329→打率.228
2019年優勝のピート・アロンソ内野手(メッツ)の本塁打率は10.8打数に1本から11.8打数に1本と1打数程度変わったものの、打率は前半戦.280から後半戦.235に。2017年優勝のアーロン・ジャッジ外野手(ヤンキース)も本塁打率こそ大きく変わらなかったが、打率は.329から.228と調子を落とした。
ただ、成績を上げる選手もいるようだ。2018年優勝のブライス・ハーパー外野手(当時ナショナルズ)の本塁打率は前半戦14.2打数から20.3打数とペースダウンしたが、打率は前半戦.214から後半戦.300にアップ。2019年準優勝で本塁打競争最多の計91本を放ったブラディミール・ゲレーロJr.内野手(ブルージェイズ)も28.1打数に1本から34.1打数に1本とペースを落としたが、前半戦.249だった打率は後半戦.293と結果を残した。当時ゲレーロJr.はメジャー1年目で環境に適応してきたとも言えるが、必ずしもホームランダービーが成績ダウンにつながるとは言い切れない。
ホームランダービーは原則オールスター出場選手から8人が出場し、本塁打数の合計を1回戦、準決勝、決勝と3ラウンドで競う。日本のプロ野球とは違い、4分間に球数無制限で何本打てるかで決める。このルールが調子を落とすと指摘する声もある。
ここまで大谷は打率.272、23本塁打、54打点。シーズン51発ペースでアーチを描いている。2004年に松井秀喜(ヤンキース)が記録した日本人シーズン最多31本塁打の更新はもちろん、今後の熾烈な本塁打王争いも期待される。
本塁打競争のジンクスについて、大谷は「やっていないので正直分からないところではあるんですけど。やってみないことには。何事も経験しないと分からないだろうとは思います」と語った。米球界でも屈指のスラッガーとなった大谷の躍動を期待したい。