子育て中に一念発起「夢を追いかける母でありたい」 全軟連初の女性理事が担う役目

全軟連初の女性理事として目指すのは女子野球の発展と球界への女性参画

 会長として、女子野球の環境整備と普及活動に力を注ぐ一方、女子だけの草野球チームで捕手を務める現役選手でもある。「すごく下手ですけど、何よりも野球をやっている時が一番楽しい。ボールを持って、ボールを投げている時が一番楽しいので」と時間をやりくりして楽しんでいる。

 全軟連初の女性理事として目指すものは2つある。一つは女子野球の発展。全軟連が主催する女子の大会は現在、小学生と中学生のカテゴリーだけで高校、大学、クラブチームは別組織が主催している。これら全てのカテゴリーを全面的にバックアップする仕組みを思い描く。

「女子野球の発展は、今後の軟式野球を左右するものと思っています。お母さんが野球好きだったら、子どもたちは野球をすると思うんです」。これは実体験に裏打ちされている。頓所さんが少年野球のコーチをしている姿を見て、2人の子どもたちも自然に野球を始めた。

「男の人もそうですが、軟式は草野球などで最後まで続けられる競技。軟式で野球を続けたり、見るのが楽しいという女性が増えることは子どもたちにも良い効果があると思っています」と競技人口減少という難題解決への一助になると考えている。

 もうひとつの目標は、野球界への女性の参画だ。これは全軟連の理事を引き受けたことで初めて芽生えた意識だという。「その重要性とか必要性に気づいて、そこも今後広げていきたいと考えるようになりました」。

「男性に理解してもらいながら形を作っていきたい」

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