大谷翔平は「最高レベルのクリーンな打者」 敏腕米記者が単独インタでMVPに推す理由
本塁打王争いは「獲得できる力はある」、MVPは「現時点では彼がナンバーワン」
オールスターゲームを終え、メジャーリーグもいよいよ後半戦が始まる。エンゼルスの大谷翔平投手は両リーグトップの33本塁打を放つなど二刀流を完全復活させ、ここまで全米で最も注目を浴びる存在となっている。Full-Count編集部では米全国紙「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者に単独インタビューを行い、賞レース争いなど今後の展望を聞いた。
前半戦だけで日本人シーズン最多本塁打記録を更新、投手としても自己最多タイ4勝をマークするなど規格外の活躍を見せる大谷。ここまでの活躍ぶりには長年メジャーを見てきたナイチンゲール記者も「目覚ましいものがある。マイケル・ローレンゼンのような(主に救援として投げる)選手も見たことはあるが、同時に投打両方で最高レベルのプレーをする選手は一度もない」と驚きの声を上げる。
投手としても100マイルを投げる大谷だが、今季は打者として圧倒的な成績を残している。バリー・ボンズ、Aロッドらメジャーを代表する強打者と比較しても見劣りすることはないようで「オオタニは興味深い選手。マーク・マグワイアやサミー・ソーサは本塁打を量産した。だが、彼らはステロイドを使っていると考える人たちがいることを踏まえると、ロジャー・マリスやミッキー・マントル以来では最高レベルのクリーンな打者なのかもしれない」と、評価している。
日本人初の本塁打王にも注目が集まっているが、ナイチンゲール氏は最終的に50本は打つと予想。タイトル獲得については「なれると思う。ゲレーロJr.ら他にも面白い選手たちがいるし、面白い戦いになるだろう。オオタニにはタイトルを獲得できる力はある」と大きな期待を込めた。
さらにア・リーグMVP争いについては本塁打王以上に期待がかかることを熱弁し「現時点では彼がナンバーワンの位置にいる。エンゼルスがプレーオフに出場できるかどうか分からないが、今は昔と同じような投票の仕方がされていないと思う。かつては『プレーオフに出場するのが条件』という見方があったが、マイク・トラウトはそれに当てはまらない」と断言。チームが下位に低迷しながらも3度のMVPに輝いた同僚・トラウトの存在も大きいとみているようだ。
大谷は現在、27歳。まだまだ若く今後も二刀流を続けていくことを望むナイチンゲール氏。年齢を重ね将来的には打者として活路を見い出すことを予想し「ケン・グリフィーJr.やバリー・ボンズのような選手になれる可能性がある。私としては、50本塁打&50盗塁をする姿を見てみたい」と語っていた。
(Full-Count編集部)