ロッテ井口監督が「彼の存在はデカい」と期待 後半戦の鍵を握る男の起用法とは?

ロッテ・井口資仁監督【写真:荒川祐史】
ロッテ・井口資仁監督【写真:荒川祐史】

ロッテ井口監督のリアルな声を届ける月連載・第6回

 23日に開幕した東京五輪の影響で、シーズンが一時中断となっているプロ野球。パ・リーグは前半戦を終え、1位から4位までが4ゲーム差にひしめく大混戦となっている。

 井口資仁監督率いるロッテは、首位オリックスから2.5ゲーム差の3位で前半戦を終了。「シーズン最後の1か月のように追い込みをかける」との言葉通り、7月に入ってからオールスターまでの9戦は6勝2敗1分と猛チャージをかけ、貯金を3つ作って折り返した。27日からは「プロ野球エキシビションマッチ」がスタート。交流戦同様、セ・リーグ球団と対戦する練習試合を重ねながら、8月13日から再開するリーグ戦に向けて調整を行う予定だ。

 1974年以来のリーグ1位での日本シリーズ優勝を目指し、好位置に付けるロッテだが、指揮官は37勝34敗12分で終えた前半戦をどう見るのか。連載シリーズ第6回は、前半戦で得た手応えと後半に向けての改善点について、井口監督の目を通した分析を語ってもらった。【取材・構成 / 佐藤直子】

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 東京オリンピックが始まりましたね。28日から始まる野球では侍ジャパンの金メダルを楽しみに応援しようと思います。

 プロ野球は前半戦が終了。マリーンズは貯金3つで折り返すことができました。順位に関しては気にしていません。これだけ混戦だと毎日変動するものなので、重視するのは貯金をいくつ増やせるか。一時は勝率が5割を切ることもありましたが、先発の石川(歩)、美馬(学)が抜けてキツかったところで、岩下(大輝)や小島(和哉)といった若手が奮起してくれました。

 開幕当初はクローザーの益田(直也)は決まっていても、7、8回の終盤を任せられる投手が定まらず。田中靖洋、ハーマンと故障をして、調子の良かった唐川(侑己)も離脱してしまった。そういう中で佐々木千隼が8回を任せられる存在になってくれたことが大きかったと思います。先発投手は若手が多く、なかなか7回、8回まで引っ張れない。そこで7回以降を任せられるリリーフが重要になるわけですが、千隼が計算できるようになったことに加え、後半には国吉(佑樹)が入ってハーマンも帰ってくる。厚みが増すので積極的に勝負していけると思います。

 千隼は8回というポジションを自分で勝ち取ってくれました。これまで怪我が多くて実力を発揮しきれない選手でしたが、今年はキャンプから調子が良く、開幕直前までローテ入りの可能性があった。その中でロングリリリーフを含めたブルペンに回ってもらいながらも、投げるたびに結果を出して今がある。元々スライダーがいいピッチャーですが、真っ直ぐもキレがあり球速も上がってきた。マウンドに立つ姿から「自分の球は打たれないんだ」という自信が感じられますし、我々も自信を持って任せることができます。

12年連続2桁盗塁の球団新記録を達成した荻野「彼の存在はデカい」

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