土壇場での劇的サヨナラ打 侍ジャパン坂本勇人が「迷った」末に初球を打った理由
「ここで受け身になると自分が苦しくなると思った」
■日本 4ー3 ドミニカ共和国(28日・グループリーグ・福島)
東京五輪の野球日本代表「侍ジャパン」は28日、福島・あづま球場でドミニカ共和国とグループリーグA組の初戦を戦い、4-3で劇的なサヨナラ勝ちを飾った。同点で迎えた9回1死満塁で坂本勇人内野手(巨人)が中越えのサヨナラ適時打を放って接戦に終止符を打った。
2点ビハインドで最終回の攻撃を迎えた侍ジャパン。柳田悠岐外野手(ソフトバンク)、代打・近藤健介外野手(日本ハム)の連打でチャンスを作ると、まず村上宗隆内野手(ヤクルト)が右翼線へ適時打を放ち、1点差に。続く甲斐拓也捕手(ソフトバンク)はセーフティスクイズを決め、土壇場で同点に追いついた。
なおも1死一、二塁のチャンスで山田哲人内野手(ヤクルト)が中前安打で繋ぎ、満塁にチャンスが拡大。坂本が打席に入ると、ドミニカ共和国はアセンシオからマリニエスへとスイッチ。坂本は代わったばかりの右腕の初球を叩くと、打球は中堅手の頭上を越えていった。
勝負を決する一打を放った坂本。大きなプレッシャーのかかる場面で、狙い澄ましたかのような初球打ちでサヨナラ打を放った。試合後、テレビインタビューに応じた坂本自身でも「初球打つか迷った」と振り返った場面。「ここで受け身になると自分が苦しくなると思って初球から行きました」と、頭の中で描いた考えを明かした。
自身の一打で初戦をモノにした坂本。「いやもう嬉しいですね。まずは初戦勝ててホッとしてます。独特ないい緊張感の中でやらせてもらえましたし、最初はみんな重い雰囲気でやってましたけど、今日の勝利でいい雰囲気でやれるのかなと思います」と語り、安堵の笑顔を浮かべていた。
(Full-Count編集部)