「え? 自分がですか?」入学時は野手希望、修徳・床枝がプロ注目右腕に成長した道のり
入学してすぐに投手転向、コーチの指導のもと今では146キロを計測
準決勝で無念の敗退。甲子園に行くことは叶わなかったが、修徳での3年間は床枝にとってかけがえのないものとなった。中学校時代から投手経験はあったが、高校入学時は野手一本で戦おうと考えていた。ただ、入学してすぐ、荒井高志監督から投球練習に入るよう指示された。
「その時は動揺しました。『え? 自分がですか』って感じで……」
戸惑いながらも、山本将太郎助監督の指導のもと、仲間と切磋琢磨した。1番の成長は自分を客観視できるようになったこと。「自分自身を知るということの大切さを知りました。自分を客観視して、何が課題なのかというのを考えながら練習することが大切だなと考えました」。マウンドでも落ち着いて投げることができるようになった。この日も、4回以降は自分自身を見つめ直し、改めて低めに投球を集めることを徹底した。
野手一本に絞ろうと考えた高校入学時から、最速146キロを投げ、プロも注目する投手にまで成長した床枝。夏の甲子園という夢は途絶えたが、野球人生が終わったわけではない。「今後については1度指導者の方と話し合って決めようと考えています。上のステップではチームを勝たせられる投手になりたい」。修徳で学んだことを武器に、新たな舞台を目指す。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)