阪神は「負けても一面」オリは「記事すらない」 OBが痛感した関西2球団の違い

「オリックスでサヨナラ勝ちしても負けた阪神が一面。なんでや!って」

 葛城氏は同じ関西の2球団でも現役時代に雲泥の差を感じたという。「まずはマスコミの数ですよね。阪神は1軍、2軍どこにでも記者はうじゃうじゃいる。オリックスはイチローさんがいた時は多かったですが移籍してからは記事にすらならない(笑)。阪神は何しても記事になる。そこですよね」。

 オリックス時代は勝っても負けても試合の記事を探すことが必要だったが、阪神はほぼ毎日一面を飾る。トレード当初は驚きもあったようで「めちゃくちゃ衝撃だった。オリックスでサヨナラ勝ちしても負けた阪神が一面。なんでや!って。それが僕が阪神にトレードされた時に一面になった。まだプレーもしてないのに(笑)」と苦笑い。

 阪神移籍後はマスコミの多さに困惑し、勝てば騒がれ負ければ叩かれるジェットコースターのような時を過ごしたが「ある意味それが素直。お金をもらってプレーしているので活躍したら称賛を受け、失敗したら叩かれる。やっぱり目立ってなんぼ。ファンの前でやることも含めて選手にとってはそれが一番だと思います」。

 五輪が終われば後半戦も始まり、いよいよペナントも佳境に入ってくる。仮に日本シリーズで“関西決戦”が実現すれば阪神対南海の1964年以来となる。葛城氏は「両方頑張ってほしい。首脳陣も僕らがやっていた時の仲間が多い。オリックス4年、阪神8年ですがオリックスに入ってなかったら今はないですから。関西を盛り上げてくれたらいいですよね。今は暗いニュースばかりですが頑張ってほしい」とエールを送っていた。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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