韓国には「高価な授業料だった」 ミス見逃さず好機拡大の日本を地元メディア称賛
近藤健介の一ゴロで併殺かと思われたが…痛恨のベース踏み損ね
■日本 5ー2 韓国(4日・準決勝・横浜)
4日に行われた東京五輪野球競技の準決勝では、野球日本代表「侍ジャパン」が韓国を5-2で下し決勝に進出した。山田哲人内野手(ヤクルト)の決勝打が飛び出した8回、勝負のアヤとなったのがベースカバーのミスだ。韓国メディア「マイデイリー」は「(投手)コ・ウソクの高価な授業料 ただ最高の抑えになれるわけではない」と題した記事の中で、小さなほころびを見逃さなかった日本の戦いに触れ、称えている。
問題となったのは2-2の同点で迎えた8回1死一塁の場面だ。近藤健介外野手(日本ハム)の打球は一塁前へのゴロとなった。併殺でチェンジと思われたが、一塁カバーに入ったコ・ウソク投手(LG)がベースを踏みそこない、近藤は一塁へ生きた。その後日本は満塁へと好機を広げ、山田の決勝適時二塁打が飛び出した。
記事では「国際大会における『約束の8回』が『悪夢の8回』へと変わった瞬間だった。奇跡のような『約束の8回』も、基本を守れなければ期待できないという平凡な教訓が確認された」としている。さらに「やはり野球は、誰がミスをするかという戦いだ、日本はコ・ウソクのちょっとしたミスを見逃さなかった」と、ここから一気に畳みかけた日本を称えた。
コ・ウソクは今季韓国KBOリーグで32試合に投げ、1勝3敗、防御率1.55という好成績を残しており、記事でも「この先、韓国野球最高の抑えに成長する潜在力があると評価されている」と位置付ける有望株。阪神や大リーグでもプレーし、現在の韓国代表で抑えを務めるオ・スンファン(呉昇桓)投手が、2006年ドーハアジア大会の日本戦、7-7の同点9回裏に長野久義外野手(当時日大、現広島)のサヨナラ3ランを許した事例を引き合いに、コ・ウソクも大きく成長することを期待していた。
(Full-Count編集部)