雨で緩んだマウンドに対応 二松学舎大付のプロ注目左腕が見せた“適応力”

西日本短大付戦に先発した二松学舎大付・秋山正雲【写真:共同通信社】
西日本短大付戦に先発した二松学舎大付・秋山正雲【写真:共同通信社】

二松学舎大付・秋山は3回からプレートの三塁側を踏んで投げた

 第103回全国高校野球選手権大会は20日、阪神甲子園球場で行われ、第2試合で二松学舎大付(東東京)が西日本短大付(福岡)を2-0で破り、3回戦に進出した。プロ注目の左腕・秋山正雲投手が139球を投げ、4安打4四球9奪三振で完封した。

 170センチ、75キロ。小柄な左腕が激戦の福岡大会を勝ち抜いた西日本短大付を牛耳った。5回までは無安打投球。0-0で迎えた6回、先頭に初安打を許すと失策と四球で1死満塁としたが、動じなかった。相手の5、6番を140キロ台の速球で連続三振に仕留めてピンチを断ち切った。

 エースの力投に味方打線も奮起し、その裏に浅野雄志内野手(3年)、丸山丈司外野手(3年)が適時打を放って2点を奪取。秋山は7回1死一、三塁のピンチでも失点を許さず勝利に導いた。「先制点を取られてはいけないと投げました。(6回は)一番自信のある真っすぐで抑えられて良かった」とうなずいた。

 立ち上がりは雨でぬかるんだマウンドの影響もあり制球に苦しんだが、冷静に対処した。3回からプレートに置く軸足の位置をいつもの一塁側から三塁側に変更。その意図をこう語る。

「一塁側は緩くて滑る感じ。三塁側がぬかっていなかったので使いました。こういうこともあると考えて、練習や練習試合でも三塁側で投げることがあったので違和感はなかったです」

市原監督「(秋山の)踏ん張りは攻撃に影響を与えた」

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