後半戦初黒星で4位に再転落も… 鷹・工藤監督が明るく前向きだったワケとは?

安定の投手陣は後半戦5試合全てで2桁三振を奪っている

 この日の敗戦が後半戦初黒星となったものの、指揮官はサバサバとしたもの。「勝つばっかりじゃね。負ける時もあります。向こうだって一生懸命やっているんですから、そういう試合もあります。それを引き摺らないで、次に繋げることが大切」と語る口調に暗さは感じられなかった。

 ポジティブでいられるには理由もある。とにかく投手陣の安定ぶりが半端じゃない。この日のマルティネスは8回2失点と好投。連続無失点記録こそ止めたが、11個の三振を奪った。後半戦に入っての5試合はチーム全体で14、13、14、12、そして12個と5試合連続で2桁奪三振を記録中。抑えの岩嵜の失点が響くことにはなったが、投手陣の働きが光る。

 打線も徐々にではあるが、上昇気配にある。19日の楽天戦での13安打に続き、この日もロッテを上回る9安打を放った。まだ繋がりには欠けるものの、3安打を放った栗原やデスパイネ、中村晃らに当たりが出つつある。新助っ人のアルバレスが未だノーヒットなのは気がかりだが、工藤監督も「今日も繋がりは見せて、というところもあった。打線もちょっとずつ良くなってきているし、次ですよ」と手応えを口にしていた。

 ロッテに敗れて、4位に逆戻りとなったソフトバンク。首位のオリックスが勝ったため、その差は再び4.5ゲームとなった。それでも、「5試合終わって3勝1敗1分け。このペースでいければ、いいところまでいけるんじゃないかと思います」と工藤監督は前向きな姿勢を崩さなかった。敗戦の中で指揮官が感じている光明。思惑通りにチームは浮上してくるだろうか。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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