「必死に追いついた!」 若手躍動の同点劇、西武・辻監督が感じた成長の手応え

15年目の木村を日本ハムに放出、金子は打撃不振で20日に登録抹消

 こうなると押せ押せだ。源田壮亮内野手も四球を選んで1死満塁とし、打席にはリーグ2位の打率を誇る森友哉捕手。2球目をたたいた打球はやや浅い中飛で、三走・川越が果敢に本塁へ突入したが、中堅手・牧原大のワンバウンドの好返球に刺され、サヨナラ勝ちは逃した。「(返球が)少しそれれば──というところだからね」と辻監督は納得。「あの場面でしっかりああいう送球ができるところが、ソフトバンクの地力だと思う」と相手を称えた。

 9回の同点劇の役者のうち、呉は主力に故障者が続出した今季序盤にレギュラーの座を獲得し、球宴にも出場。岸は前半戦の最終盤にチャンスをつかみ、後半戦は全10試合にスタメン出場している。左打ちの川越はこの日、3か月ぶり今季3度目のスタメン出場を果たし、やはり成長著しい右打ちの愛斗外野手と右翼のポジションを争う。

 一方で、球団は後半戦突入直前、生え抜き15年目で昨季の右翼レギュラー・木村文紀外野手と、3年目の佐藤龍世内野手を日本ハムへ放出。代わりに24歳の平沼翔太内野手と左腕の公文克彦投手を獲得し、若手への切り替えへ舵を切った。さらに、今月20日には盗塁王2度の実績のある金子侑司外野手が打撃不振で2軍へ、ファームで好調だった23歳の鈴木将平外野手が昇格した。

 チーム野手最年長コンビの中村剛也内野手と栗山巧外野手が4、5番を務める一方で、着実に若手が出場機会を増やしている西武。チームの順位を押し上げ、世代交代につなげることになるか。

【動画】壮絶な9回の死闘 絶妙なアングルで捉えた決死の本塁クロスプレーの場面

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