どうなるパ・リーグ最多勝争い 大混戦を演じる4人の投手の特徴と強みは?

昨季まで味方の援護に恵まれなかった山本は自身初の2桁勝利を達成

・山本由伸投手(オリックス)

 山本は2019年に防御率リーグ1位、2020年は同2位と、先発転向後は抜群の安定感を発揮してきた。だが、勝ち星は2年続けて8勝止まりと、打線とかみ合わずに2桁勝利には手が届かなかった。昨季は故障もありながら最多奪三振のタイトルを活躍するなど、投球内容はより良化していただけに、足りないのは白星だけ、という状態が続いていた。

 今季は開幕から例年通りの安定した投球を見せているだけでなく、しっかりと白星もついてきている。前半戦終了時点で自己最多を上回る9勝をマークし、8月20日の西武戦で自身初の2桁勝利を達成。東京五輪でも先発陣の一角として金メダル獲得に貢献する活躍を見せており、キャリアハイのシーズンとなりそうな気配も漂わせている。

 最速で150キロ後半に到達する速球に加えて、フォーク、スライダー、カットボールといった各種の変化球も140キロを上回る。ブレーキの利いたカーブを交えて緩急をつけられる点も特徴だ。1つ1つの球種のレベルが非常に高く、いずれの球も空振りを奪えるだけの精度を備えているため、当然ながら打者にとっては的を絞りづらい。現在のNPBでも屈指の先発投手だ。

高橋は自身2度目の2桁勝利へあと1勝、岩下も好投続ける

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