金メダルに貢献の大砲と中日右腕に高評価…セイバー指標で選んだセ8月の月間MVPは?
OPSと長打率でリーグトップの村上宗隆、意外な快足も披露?
打者部門では評価指標として、平均的な打者が同じ打席数に立ったと仮定した場合よりも、どれだけその選手が得点を増やしたかを示す「wRAA」を用いる。
各チームのwRAA上位3人は以下の通り。
○巨人:岡本和真7.10、大城卓三3.27、丸佳浩2.40
○阪神:近本光司8.94、ロハス・ジュニア3.06、サンズ1.55
○中日:ビシエド3.80、溝脇隼人1.89、堂上直倫1.69
○DeNA:牧秀悟7.01、オースティン6.92、宮崎敏郎2.40
○広島:鈴木誠也5.92、西川龍馬5.27、坂倉将吾4.83
○ヤクルト:村上宗隆9.48、中村悠平2.27、青木宣親2.18
さらに、今月のリーグOPS上位5人には、各チームの主軸が名を連ねている
1位 村上宗隆:1.376
2位 オースティン:1.218
3位 近本光司:1.102
4位 岡本和真:1.077
5位 鈴木誠也:1.028
中日でwRAAトップのビシエドのOPSは0.855でリーグ10位。その次が大島洋平の0.681(27位)とで、チーム打撃成績が月間OPS.586、本塁打4という惨状の一端を示している。
DeNAはOPS1位がオースティンとなっているが、規定打席未満を含めると牧秀悟の1.275がトップ。wRAAではチーム1位の貢献を示した。月間本塁打4はオースティンより多く、特に8月25日の阪神戦ではルーキーとして史上初のサイクルヒットを達成した。
阪神のwRAA2位となったのがロハス・ジュニア。ようやく韓国リーグ2冠王の片鱗を見せ始めたか。
広島のwRAA3位には坂倉将吾が入った。坂倉はまもなく規定打席に到達することが予想されるが、その時点で打率が1位となることが濃厚であろう。
8月のセ・リーグで最もチームに貢献したと数値が示している選手は、ヤクルトの村上宗隆だ。チームの月間打撃成績が打率、OPSともにリーグトップという中で、主砲としての役割を十分に果たした。また、盗塁にも積極的で、今月だけで3回企図し3回成功と成功率100%。8月のセ・リーグ月間MVP打撃部門には村上宗隆を推挙する。
村上宗隆:OPS1.361、本塁打5、長打率.865(いずれもリーグ1位)、出塁率0.511(同2位)、打率0.378(同4位)