混戦パ・リーグの本塁打王争いは? 柳田、杉本、マーティン、誰が獲っても初受賞
3人いずれもOPSは.900超、本塁打率ではマーティンがトップ
柳田はキャリアを通じて、規定打席に到達したシーズンでは全て打率.300を超えている。今季は本塁打を量産しているものの、打率に関しては.300超えでシーズンを終えられるか際どいところ。本塁打王争いに加え、キャリア最多の36本塁打を上回れるか、“打率.300神話”を継続できるか……柳田個人にとっても、注目点の多い終盤戦といえる。
対照的に、杉本は規定打席に到達した経験が1度もなく、自身初の打率.300超えもかかってくる状況だ。今季だけで過去5年間で記録したキャリア通算の本塁打(9本)を大きく上回る数字を記録しているだけに、シーズン終盤まで良い状態を維持し、4番打者としてさらなる高みへ到達できるかに期待がかかる。
マーティンは打率こそ他の2人に比べると若干低いが、出塁率は遜色なく、優れた選球眼を有していることがわかる。中断期間中の一時帰国と、それに伴う隔離期間の影響で試合数はやや少ないものの、シーズン序盤から本塁打ランキングの上位に顔を出し続けていることが、その打撃の好調ぶりを示してもいるだろう。
本塁打ランキングでトップ3に入っている選手は全員がOPS.900を超えており、本塁打以外の面でも非常に優秀な水準の数字を記録していることがわかる。出塁率に関しても3選手全てが.370台以上で、長打率も高いレベルで拮抗している。
打数を本塁打数で割って求める、何打席に1回ホームランを打ったかを示す指標である「本塁打率」に目を向けると、微妙な差ではあるが、マーティンがトップで、杉本が2位、柳田が3位という結果となっている。