相手の作戦カード盗んだ選手に“報復死球” 前代未聞の騒動を米メディア糾弾
2日前の試合で、レイズのキアマイアーが相手捕手の落としたカードを“窃盗”
■レイズ 7ー1 Bジェイズ(日本時間23日・セントピーターズバーグ)
22日(日本時間23日)に行われたレイズ-ブルージェイズ戦で、“報復死球”を巡って両チーム一触即発となった。米メディアによると、レイズの選手が2日前にブルージェイズの作戦カードを盗んだことが発端。前代未聞の騒動に対し、ファンからは「報いを受けるに値するよ」「ブルージェイズの狭量な行い」などと様々な声が寄せられている。
20日(同21日)に行われた同カードでのワンプレーがきっかけだった。6回2死二塁で三塁へのゴロを放ったレイズのケビン・キアマイアーは、悪送球に乗じて一気に本塁へ突入。クロスプレーであえなくアウトとなったが、はずみでブルージェイズ捕手のアレハンドロ・カークが持っていたカードが落ちた。それに気づいたキアマイアーは、カードを手にとってベンチへと戻った。
米ヤフースポーツによると、カードにはレイズ打線に対する作戦情報が書かれていたとのこと。キアマイアーは相手チームのものだと気づいたが、返却せずに別の人物に渡したという。ブルージェイズは返却を求めたが、レイズは応じず。このやりとりを受け、2日後にプレーとなって表面化した。
8回先頭のキアマイアーに対し、ブルージェイズ5番手のボルッキは93マイル(約150キロ)のボールを背中付近に当てた。明らかに故意のようにも見え、キアマイアーは激昂。グラウンドに選手が入り乱れて乱闘寸前の事態となり、ボルッキとブルージェイズの投手コーチが退場処分に。レイズのケビン・キャッシュ監督は故意だと主張した。
ヤフースポーツの記事では、カードを落としたブルージェイズ側の落ち度を指摘。「対戦相手に速球をぶつけることは愚かで危険なことだ。自身のミスを理由にそれをするのは次のレベルだ」と糾弾した。米スポーツ専門メディア「ブリーチャー・レポート」の公式ツイッターが死球シーンを動画で公開すると、ファンからは「史上最も貧弱な乱闘かも」「ジェイズは軟弱だが、レイズはもっと軟弱だ」と厳しいコメントが並んだ。