侍ジャパン監督は「大変と思ったことはない」 退任の稲葉氏に充実感「全てやった」
「最大限サポートをしていただきました」家族への感謝口にして涙する場面も
野球日本代表「侍ジャパン」の稲葉篤紀監督が30日、任期満了による退任に伴って記者会見を都内で行った。今夏の東京五輪で、最大の目標だった金メダルを獲得。重責にさらされ続けた4年間だったが「大変と思ったことはありません」と清々しい表情で言い切った。
金メダルという命題のもと、時には批判も浴びてきた侍指揮官。それでも、周囲への感謝の言葉を述べ自身はやり切った手応えを強調した。「私のやりたいことは全てやらさせていただきました。最大限サポートをしていただきました」と完全燃焼の様子だった。
会見では自らを支えてくれた家族への想いを口にした際、大粒の涙も。「私の最大の理解者」と述べた上ではっきりとした口調で「ありがとう!」と伝えた。選手として2008年の北京五輪に出場した際にはメダルなしに終わり、「五輪の借りは五輪で返す」と口にしてから13年。悲願を成し遂げ、指揮官のユニホームを脱ぐ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)