ソフトバンク、9回2点リードから痛恨の逆転負け 守護神・森の抑え失敗はなぜ起きた?

四球が失点に繋がった投手陣に「四球を出してしまうと結果はあまりよくない」

 なぜ、鉄壁の守護神が打たれたのだろう。工藤監督は「横から見ているだけでは分からないですが、思い通りの球威が出せていない気はしました」と分析。ここ最近の登板では常時145キロ前後出ていた森のボールが、この日は140キロ台前半が中心。確かに普段よりも2、3キロスピードは出ていなかった。

 これまで幾度となく修羅場を抑えてきたのが森だが、この日は四球も絡んだ。森はカットボールに加えて、抜群のコントロールが投球の生命線。そこに、わずかに乱れが生じていた。

 この日は先発の杉山、2番手の松本も四球が失点に絡んだ。工藤監督は「結果として見れば、四球を出してしまうと結果はあまりよくないというところはある。勝負にいっているのか、いってないのか、というとどうなんだろうというところはあるんでね」と、投手陣自体に注文をつけていた。

 痛い敗戦になったとはいえ、リードを奪われながらも、試合をひっくり返す展開に持ち込んだことはプラスに捉えられる。指揮官も「点を取られても取り返すというのはいいこと。打線自体はいいようにきていると思います。全部勝つことは無理なので、切り替えることが大事」と前を向く。残り19試合。ロッテ、オリックスとは5ゲーム差、楽天とは1.5ゲーム差。ソフトバンクはとにかく上を追いかけ続けていく。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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