オリ吉田正の存在感は「金本氏の域まで来ている」 専門家が見たオリVへのキーマン

山本は「全ての球種が一級品、引き出しの多さが強み」

 一方、先発投手の山本は味方打線の大量援護も受け、6回まで無安打1四球の完璧な投球。7回先頭の栗原に遊撃内野安打を許し、ノーヒットノーランとはいかなかったが、9回を115球で乗り切り得点を許さなかった。

 破竹の13連勝。野口氏は「単に調子がいいだけでは、これほどの連勝はできない。全ての球種が一級品で、この球種の調子が悪い時はあの球種を主体にすればいい──という引き出しの多さが強みです」と指摘。この日は、主にストレート、フォーク、カーブの3種類で相手を翻弄。「私が数えた限りでは、カットボールは5~6球、スライダーは2球程度でした。この2つの調子が悪かったわけではなく、投げる必要がなかっただけです」と野口氏は言う。

「大量リードにも関わらず最後まで投げさせたということは、中嶋監督には今のところ、登板間隔を詰めて山本に無理をさせるつもりはない」と分析。その上で「この大接戦が最後の最後まで続き、優勝を左右する大一番となれば、インターバルに関わらず山本に先発してもらうことは当然ありうる」と付け加えた。

 残りはわずか16試合。吉田正と山本の投打2枚看板が牽引するオリックスは、四半世紀ぶりの優勝に到達することができるだろうか。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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