「キラキラの杉谷選手は実在します」　西武ウグイス嬢から今季最後の“イジリ”炸裂

今季で退任する栗山監督に向け「お気遣い、ありがとうございました」

　西武は20日、メットライフドームで今季本拠地最終戦の日本ハム戦を迎えた。試合前には球場ウグイス嬢の鈴木あずささんが、日本ハム・杉谷拳士内野手に対し恒例の“イジリ”を展開。さらにこの日は、今季限りで退任する栗山英樹監督へ惜別のメッセージも添える“特別編”となった。

　日本ハムの試合前練習中、両打ちの杉谷が左打席に入りフリー打撃を始めると、鈴木さんはすさかず「ただ今、ファイターズの杉谷選手がバッティング練習を行っております。シーズン最終ゲームにして、球界を幻惑する魅惑の左打席。長めの沈黙で少々疑わしくなっていましたが、カレンダーの中だけではありません。確かに、キラキラの杉谷選手は実在します。メットライフドームでのラストゲーム、皆様最後までお怪我がないよう、久しぶりの杉谷選手の打球には十分ご注意ください」と高らかに言葉でイジった。杉谷は約1か月の2軍暮らしを経て、今月10日に1軍昇格。ようやく調子を上げてきたところなのだ。

　この“杉谷イジリ”は、杉谷自身の希望で2014年7月から不定期に行われており、楽しみにしているファンも多い。この日もスタンドから拍手が沸き起こったが、それだけでは終わらなかった。「ファイターズ栗山監督、そんな杉谷選手が魂を込めて、控えめな打球を放っております。拳士じゃないとダメなんですね？　もっと腕を見せて！　拳士はちゃんとお礼をしていますか？　お騒がせし続けたこの時間、知的にさわやかに、長年にわたるお気遣い、ありがとうございました」と、在任10年目の今季限りでの退任が決まっている栗山監督にも語り掛けた。

　ちなみに、試合前の時点で最下位の西武は、0.5ゲーム差の5位・日本ハムと激しい順位争いを展開中。この試合の他に、ビジターで今季2試合を残している。西武が最終的に今季最下位となれば、球団買収初年度の1979年以来、42年ぶりの屈辱となる。

（宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki）