引退試合でヘッスラ&悔しさ露わ 鷹・長谷川勇也、最後まで“らしさ”溢れる

王貞治会長からの花束贈呈に涙【写真:藤浦一都】
王貞治会長からの花束贈呈に涙【写真:藤浦一都】

一ゴロに倒れてヘッドスライディング「やっぱり悔しかったな…」

「伊藤投手が素晴らしいボールで。初球来て『うわ、ヤバ』と思った。最後まで対応できなかったので、力なくなったと思いました。本当にいいボール、気合の入ったボールを投げてくれて良かった」。初球の149キロを見逃し、3球目の150キロで追い込まれた。そして、1ボール2ストライクからの4球目。日本ハム伊藤のチェンジアップを引っ掛けた。

 力のない一ゴロ。それでも、長谷川は執念を体現した。身を投げてヘッドスライディング。アウトにはなったが、その姿にスタンドのファンからは大きな拍手が起こった。「やっぱり悔しかったな……。得点圏という重要な場面なので、最後の打席でヒットを打とうというよりは、このゲームにケリをつけないといけないから、そのヒットを打ちたかった。それができなかったので悔しさもあり、最後だったんだな、というのもありました」。アウトがコールされると悔しさをあらわにし、ベンチでもレガースを投げつけて感情を表に出した。

 この長谷川の姿に、甲斐が応えた。「あの長谷川さんの姿を見てとにかく結果で応えたいと打席に入りました。長谷川さんの生き様、気迫、気持ちが乗り移ったんじゃないかなと思います」。低めのボールを捉えると、打球は左翼スタンドへ。先制点を生み出す12号2ラン。この一発をベンチで見ていた長谷川は号泣。ベンチへ戻ってきた甲斐も目を潤ませ、栗原も涙を流していた。

チームメートにもゲキ「勝たなくていい試合なんてないと思います」

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