育成選手を「本気にさせたい」 鷹の新コーチ・城所龍磨が子どもから学んだ指導法とは

子どもたちへのコーチングでは「向き合うこと」大切に

 それでも「いろいろな角度から成功体験を増やせればと思う。『こうすれば成功するんだ』ということが増えれば、自分から動き出す子が増えていく。不安はたくさんあると思うので、それを解消して自信を持って試合に臨める形に早くもっていき、短期間で成長させてあげられたらと思う」と、成功体験を通して選手の長所を伸ばしていくつもりだ。

 ジュニアアカデミーでは、最大50人の指導に当たり「十人十色で、同じ子はいない」と実感させられた。子どもたちの指導で一番大切にしてきたのは「レベルの差もある中、子どもごとに向き合ってあげること」だった。そういったジュニア指導の体験を、城所コーチがどう生かしていけるのかに注目したい。

 三笠GMは「育成システムの拡大ということを申し上げていますが、本来であればジュニアの指導も含めて何らかの一貫した指導、指導者の育成をやっていきたい。野球の場合はプロとアマが分かれているが、例えばサッカーは一流の選手がジュニアの指導から始めて、その後シニアの指導に上がっていく制度がある。我々も何らかの方法で実現させていきたい」と語っており、城所のコーチとしての“成功体験”が今後の指導者育成システムに繋がっていく。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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