日本ハム新庄監督に託された2つのミッション 球団オーナーが明かす指揮官招聘の思惑

会見では次々に仰天発言が飛び出した【写真:荒川祐史】
会見では次々に仰天発言が飛び出した【写真:荒川祐史】

川村球団社長「華やかな一方で、陰での努力を惜しまない方」

 畑オーナーは「この重要な時期にチームを任せられるのは、北海道の初年度からの歩みをご存じで、北海道で初めて日本一の偉業を成し遂げた立役者であった新庄監督が最もふさわしいと決断しました」と説明。「北海道はもとより、プロ野球界、日本のスポーツ界に新しい風が吹き荒れると期待しています」と常識にとらわれない型破りな新庄スタイルを尊重する。

 球団が監督としての資質を評価したのは、日本ハム選手時代の言動にあった。川村球団社長は「パフォーマンスなど華やかな一面が印象深い一方で、『札幌ドームを満員にする』『チームを日本一にする』と宣言され、それを有言実行するために、綿密な戦略を立て、陰での努力を惜しまないという方であることは当時を知る者の共通認識」と語る。04年の北海道移転直後はガラガラだった球場を満員にし、06年にリーグ優勝と日本一を成し遂げたサクセスストーリーの再現を期待する。

 今回球団が新庄監督に託したミッションは2つある。一つは常勝軍団を作り、ファンに勝利を届けること。もう一つはファンサービスを実践して、ファンに喜びを届けること。「さらに、その順番を間違えないでいただきたいとも申し上げました。持ち前の実行力と常識にとらわれない発想力を持ってすれば、この2つのミッションは必ず成し遂げていただけるのではないか」と川村球団社長は大きな期待と信頼を口にした。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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