鷹・藤本新監督が感じていたオリックスとの差 V逸に繋がったチームの課題とは?

「小技というところでオリックスは長けていたから、今年優勝できたと思っている」

 接戦での勝負弱さの一因となったのが、重要な局面やチャンスでの得点力の弱さ。「オリックスは上手い。チームの作戦、思っていることができている。打つことに関してはウチの方が打ちますよ。ただ、小技というところでオリックスは長けていたから、今年優勝できたと思っている」。優勝チームとの差もそこにあったと見ている。

 ただ、小技を連発するわけではない。球界のトレンドとして、試合の序盤からバントで手堅く走者を進める作戦は減ってきており、それは藤本監督も理解している。かといって、それはバントや小技を疎かにしていいというものでもない。

「バントが少なくなっているけど、少なくなればなるほど、やる機会は大事な終盤にくる。そこで失敗されたらチャンスを逃す。バントの大事さも当然ですけど、エンドランとか右打ちとか、そういう得点能力が上がるようなことが出来出したらいい」

 試合の勝敗の行方を左右する接戦の終盤には、当然のようにバントやエンドランといった策は重要になる。小技を増やすのではなく、勝負を決める終盤の重要な局面でしっかり作戦を成功させるために、秋季キャンプから意識づけのために練習させようとしている。

 在任7年間で5度の日本一に輝いた工藤公康前監督からチームを引き継いだ藤本新監督。来季に向けた土台作りを目指す一方で、チームとしての形作りも進めていく。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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