「岡本不在だけではない」 崖っぷち巨人に足りない“一工夫”を専門家指摘

短期決戦の鉄則は「相手の主軸打者に打たせるな」

 1回1死一、二塁の先制機では、丸がカウント3-2から真ん中低めの151キロ速球を見逃し三振。「低めの絶妙のコースだったとはいえ、狙うべきストレートを見逃して三振したのはいただけません。一方、あのカウントでは一、二塁の走者にスタートを切らせる選択肢もあったと思います。走者が走っていれば、当然、丸はゾーンを広げて打ちにいったでしょうから」と見た。さらに「ファウルを打って相手投手に球数を稼がせるような粘りも、もっと見たいところです」と付け加える。

 いずれにせよ、ファイナルステージ突入後2試合で1点も取れなかった打線が奮起しないことには、話にならない。飯田氏は「短期決戦の鉄則の1つは、“相手の主軸打者に打たせるな”。打線全体に勢いを与えてしまうからです。逆に言えば、巨人もここぞの場面で坂本や丸に1本が出れば、雰囲気がガラリと変わる可能性はあるということです」と語った。

 昨季まで2年連続リーグ優勝を果たし、残る課題は日本シリーズでソフトバンクにリベンジすることだけだったはずの巨人。ヤクルトに対し無抵抗のまま土俵を割るようでは寂しすぎる。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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