「社会人野球を背負う人材」 JFE東日本の4番・主将に監督が期待するさらなる成長

5回に適時中前打を放ったJFE東日本・平山快【写真:鉾久真大】
5回に適時中前打を放ったJFE東日本・平山快【写真:鉾久真大】

JFE東日本の平山快内野手はサヨナラの好機で凡退し4強入り逃す

 初戦の再現とはならなかった。JFE東日本は7日、東京ドームで行われた第92回都市対抗野球大会・準々決勝で延長タイブレークの末、NTT東日本に5-7で敗れた。10回裏1死満塁。一打サヨナラの絶好機で4番の平山快内野手が遊飛に倒れたことが痛かった。主将でもある平山は敗戦の責任を背負った。

 打順が選択制となるタイブレーク。落合成紀監督は迷わず4番・キャプテンの平山を打席に送った。思い出されたのは同じくタイブレークに突入した初戦の日本製鉄東海REX戦。平山は決勝の2点タイムリーを放って、期待に応えていた。

 相手の10回表の攻撃を無失点に切り抜け、あとは1点をもぎ取るだけだった。しかし、1死満塁からのタイブレークで頼みの平山、続く、峯本匠内野手が凡退。11回表に5点を奪われると、11回裏は3点返すのが精一杯。落合成紀監督は「死球でも1点。そこで詰めの甘さが出た。負けたら監督の責任」と悔やんだ。

 試合後、会見で平山は「あそこで打てなかったのが全ての敗因だと感じている。1点もやれない状況、死球もやれない状況で、ピッチャーの配球を読み違えてしまった」と唇をかみしめた。東海大相模高、東海大と名門でも務めてきた主将を今季からJFE東日本でも担う。「僕がこけたら負けると思って、勝敗を背負う覚悟」で戦っていた。

 落合監督から「JFE東日本だけではなく、日本の社会人野球を背負っていく人材だと思っているので、現状に満足することなく、上を目指してやってほしい」と大きな期待を寄せられる25歳。今回の悔しさをバネに、さらに成長した姿でまた東京ドームに帰ってきてくれるはずだ。

(鉾久真大 / Masahiro Muku)

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