「毎年言われてきたので」 西武の先発3本柱に芽生えた自覚と即戦力左腕への期待

チーム防御率4年連続リーグワーストの屈辱「そろそろ自分たちもしんどい」

 既存戦力勢も黙ってはいられない。高橋、松本、今井は今季から「この3人で投手陣を引っ張っていかなくては」と話し合うことが増えたという。実際、今季の勝ち星も高橋の11勝(9敗)を筆頭に、松本が10勝(8敗)、今井が8勝(8敗)でチーム内では突出している。

 1996年11月生まれの松本と97年2月生まれの高橋は同学年、98年5月生まれの今井はその2歳下で年齢も近い。3人ともドラフト1位入団である。来季から選手会長も務める高橋は「西武は先発投手が……と毎年言われてきて、そろそろ自分たちもしんどくなってきた。3人で引っ張って変えていきたい」と語気を強める。周囲の球団スタッフからは「3人で45勝しろ」と高いハードルを課せられていると言う。

 レギュラー捕手の森友哉も「今季は四球が多く(12球団最多の597)、失点につながることが多かった。勝負しての四球はしようがないが、無駄な四死球をバッテリーで減らしていきたい」と反省。指導体制も、西口文也投手コーチが2軍監督に転身し、1軍では豊田清コーチ(今季はブルペン担当)と青木勇人コーチ(今季は3軍投手コーチ)がコンビを組むことになった。

 バッテリー、チームぐるみの投手力強化策が来季へ向けて進められていく。42年ぶりの屈辱を味わった獅子にとって、巻き返しのキーポイントになることは間違いない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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