岩村明憲氏の心に残った投手・大谷翔平の姿 「人間で良かったと思ったくらい…」

投手として9勝マークも「このくらいで満足しないのが大谷君」

 大谷はメジャー移籍1年目の2018年に右肘靱帯を損傷。通称トミー・ジョン手術を受け、昨年2シーズンぶりにメジャーのマウンドに復帰した。先発投手として1シーズンを投げきったのは、今季が初めて。「ようやく二刀流として1年できたとホッとしている部分はどこかにあると思います。ただ、このくらいで満足しないのが大谷君でしょう」と岩村氏は続ける。

「ゴールはないですよね。目標に限界はないので、例えばピッチングで言えば9回で打者27人、8回なら24人、7回なら21人、全打者から三振を奪いたいと思うかもしれない。あの速球とスプリットがあれば、追い込んだ時に三振を狙いにいきたくなるでしょう。目標の奪三振数は対戦する打者の数じゃないですか。それを目指せるだけの投手ですから」

 今季、岩村氏がメジャーの解説を務める中で強く感じたのが、大谷の活躍が日本の1日の始まりを大きく左右すること。「朝のニュースで大谷君が打った、抑えたと報じられると、必ずその日の会話に登場する。ある意味、世間のバロメーターでしたから、10月以降はエンゼルスロスが増えましたよね」と笑う。

「9月には物議を醸した“勝ちたい”発言がありましたが、あれは本当に心の底から勝ちたいんだと思います。そして、エンゼルスにいる以上、エンゼルスで勝ちたいということ。来年は自分の投げる試合は全部勝つつもりでマウンドに上がり、今年以上の活躍をしてくれると思っています」

 これまでも人々の想像を超える活躍をしてきた大谷だが、来年も新たな可能性を見せ、ファンの目を楽しませてくれることだろう。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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