大谷翔平が「内野手がジャンプするような打球で」 専門家が怪童を思い返した超低空弾

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

20号&28号は打球角度18度の超低空弾、野口寿浩氏「凄い当たりだった」

 エンゼルスの大谷翔平選手はメジャー4年目の今季、9勝&46本塁打と投打でフル回転し、日本人初の満票MVPに輝いた。Full-Count編集部では、メジャーの歴史を塗り替えた今季の大谷を、テレビ解説者として見守ってきたプロ野球OBにインタビュー。捕手として通算21年間プレーした野口寿浩氏に今季放った46本塁打から衝撃を受けた本塁打を映像と共に振り返ってもらった。

 超低空でも本塁打にしてしまう。野口氏がピックアップしたのは6月18日(日本時間19日)の本拠地・タイガース戦で放った20号2ランと6月29日(同30日)の敵地・ヤンキース戦の28号2ラン。打球角度は共にメジャー自己最低18度と極端に低い弾道だった。「2本ともとてつもない弾丸ライナー。凄い当たりだった」。今も興奮気味に振り返る。

 野口氏は長年、捕手として松井秀喜氏らスラッガーと対峙してきた。「あれだけの弾丸ライナーは現役時代に見たことがない。記憶にないな。大袈裟な話、内野手がジャンプするような打球。中西太さんの伝説(遊撃手がジャンプして届かなかった打球が本塁打に)を思い出しました」。こう例える超低空弾を1シーズンで2本も記録してしまうのだから驚かされるばかりだ。

 打者だからこそ凄みも分かる。「スイングスピードの速さはもちろん、ボールに当たった後の押し込みの強さ。全てが一致しないと、あんな打球は出ない。僕の会心の当たりのヒットがスタンドインしちゃうんだから。嫌になっちゃうよ」と、脱帽の2発だった。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY