イチロー氏が悔しさ露わ　唯一外野に運んだ女子高生は感激「とても嬉しい」

京都外大西・富田彩加さんが唯一外野に打球を運ぶ中前打を放つ

　マリナーズのイチロー氏（会長付き特別補佐兼インストラクター）が結成した草野球チーム「KOBE CHIBEN」が18日、ほっと神戸で女子高校硬式野球選抜チームとエキシビションマッチを行った。女子チームで唯一、外野に打球を運ぶ痛烈な中前打を放った富田彩加さん（京都外大西）は「9回まで投げてくれはって感謝です。とても嬉しかった」と笑顔で試合を振り返っていた。

　イチロー氏は「9番・投手」で先発すると、女子高生相手にも最速135キロの直球、鋭いキレのスライダーで真剣勝負。女子高校野球では130キロ台のストレートは未知の領域だったが、何とか食らいつき4安打を放った。

　中でも目を見張ったのは7回無死一塁の場面で右打席に入った富田さん。外角直球をフルスイングすると打球は中前に弾み、イチロー氏も悔しそうな表情を浮かべるほど完璧な打球だった。

　ド緊張のなか打席に入ったが「スピード速かったし、いつ変化球が来るかなと。素直に打ち返して塁に出れてとても嬉しかった。皆がナイスバッティングと言ってくれた」と大喜び。足がつる場面もあったが9回を投げ抜いたイチロー氏に「女子野球は7回までしかない。それを9回までやってくれはる。投げてくれはったことは感謝です」と感銘を受けた様子だった。

（橋本健吾 / Kengo Hashimoto）