野村克也氏と出会い「打席に立つのが面白くなった」 元阪神・桧山進次郎氏を変えた思考

「もうダラダラの自然体で構えたら…」ついに出た結果

「さっきの『気持ちが上がらない代打』でも面白くなって、2死から四球を選ぶことも嬉しくなったりとかね。考え方が変わることで、打席に立つのが面白くなっていった。確実に打つためにはどうしたらいいかと考えた打ち方もマッチしてきて……」。そんな中、ついに転機となる1本が出る。

 2001年4月7日、大阪ドームで行われた横浜戦。代打で三浦大輔投手(現DeNA監督)に対した。キチっと打ちたいという美学を捨て「もうダラダラの自然体で構えたら、1球目にボールがやたら見えたんです」。2球目のスライダーを、右翼線の二塁打にした。翌日の甲子園での試合は先発出場。バワーズから左中間に本塁打を放った。「これやと。もう駆け引きが楽しくなってね」。快打連発で、出番は少しずつ増えていった。この年121試合に出場し、自身初の打率3割を記録。大振りで三振を繰り返していた打者の大変身だった。

 この頃桧山氏は、選手会長を務めていた。選手を代表して行動することが増えると、あることに気づいた。「野球だけじゃなく、人との駆け引きが楽しくなっていたんですよ」。契約更改の交渉で、アップを引き出す事にも快感を覚えるようになった。「野球は人生の一部なんです。野球を通じて人生勉強をさせてもらった」。名監督との出会いは、生き方まで豊かにしてくれた。

○桧山進次郎(ひやま・しんじろう)1969年7月1日生まれ。京都府京都市出身。平安高、東洋大から1991年ドラフト4位指名で阪神入団。1995年に右翼の定位置を掴み、115試合に出場した。2003年、2005年のリーグ優勝には中心打者として貢献。プロでの通算成績は1959試合出場、1263安打、159本塁打、707打点。打率.260。通算代打起用757回、158安打はいずれもプロ野球史上2位。身長177センチ、体重78キロ、右投げ左打ち。

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(Full-Count編集部)

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