元ドラ1右腕の第2の人生 ロッテへ“恩返し”構想は「ビールの売り子してもいい」
応援ツアー企画もコロナ禍で実現せず
もう1つはロッテへの恩返し。ファンを盛り上げる応援ツアーなどを今シーズン企画したが、新型コロナウイルスの影響により実現することはなかった。それでも状況が落ち着けば、やってみたいことは多くある。「例えば球場でファンに試合を解説したり、球場内のグッズ売り場にOBが立ったり、喜んでくれるお客さんがいるならビールの売り子をしてみてもいい」と驚きの構想の一端を明かした。
熱狂的な声援に背中を押され、マウンドに立ち続けてきた。「現役時代は感謝していても、やはり距離が遠かった」というファンには「辞めた今、近くに思ってほしい」とイベントなどで積極的に交流を図る。「ファンを盛り上げて、ロッテを盛り上げたい」と熱い思いを語った。
2003年ドラフト1巡目で川崎工高からロッテに入団。30台半ばで出る社会に「苦労は全部。公立高校出身だし、大学社会人を出ている選手に比べて圧倒的に知り合いも少ない」と苦笑いする。
右も左も分からない中で、コロナ禍により活動も制限されたが「今は色々な人の話を聞いて勉強させてもらったり、土台づくりの時期と捉えています。3~5年後、1つでも形にしていたい」と目標を掲げた。
第2の人生は始まったばかり。千葉のために17年間腕を振り続けた男は、この先も千葉のために尽くす。
(町田利衣 / Rie Machida)