鷹7人目の助っ人チャトウッドをデータで分析 与四球>奪三振の年もあり制球が課題?

ソフトバンク入団が発表されたタイラー・チャトウッド【写真:Getty Images】
ソフトバンク入団が発表されたタイラー・チャトウッド【写真:Getty Images】

投球の大部分を占めるのはシンカーとカットボール

 5日にソフトバンクが加入を発表した前ジャイアンツのタイラー・チャトウッド投手。2016年にはロッキーズで2桁勝利となる12勝をマークし、メジャー通算52勝の実績を誇る。では、このチャトウッドは一体、どんな特徴を持った投手なのだろうか。MLB時代のデータを読み解いてみたい。

 32歳のチャトウッドは身長180センチ、90キロの右腕。2011年にエンゼルスでメジャーデビューを果たすと、2012年からロッキーズへ。2018年から3年間はカブス、そして今季はブルージェイズとジャイアンツでプレーした。メジャー10年で229試合に登板。うち先発で143試合、リリーフで86試合に投げており、今季の32登板は全てリリーフだった。

 球種は4シームに加えてシンカー(ツーシーム)、カットボール、カーブ、チェンジアップを操り、シンカーとカットボールが投球の中心だ。今季はシンカーが46%、カットボールが36.2%となっており、この2球種で投球の8割超を占めていた。

 ストレート系の平均球速は95マイル(約152.9キロ)から96マイル(約154.5キロ)。今季の最速は98.5マイル(約158.5キロ)で、キャリア最速は2017年にマークした99.2マイル(約159.6キロ)となっている。ストレート系は常時150キロを超えてくる投手だ。

 シンカーの平均回転数は2406回転をマークし、これはメジャーで25イニング以上投げた452投手のうちで、33番目に高い数字。4シームの平均回転数は2387回転でこれは131番目となっている。球速も決して遅いわけではなく、ボールのスピンは上々と言える。

 150キロを超える“動くボール”を武器にする一方で、やや制球には難があるよう。今季は26.2%という高い奪三振率を誇った一方で、四球率を表すBB%は14.5%。32イニングで38個の三振を奪っているものの、21四球を与えている。2018年には奪三振数よりも四球数が上回ることも。ストライクゾーン内に投球した割合を示す「Zone%」は40.3%。メジャーで今季25イニング以上投げた投手では13番目に低い数字だった。

 メジャーではコントロールに苦しんでいた印象の強いチャトウッド。ボールも変わるNPBで一体どんな変わり身を見せ、どういった投球を見せてくれるだろうか。

(Full-Count編集部)

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