日本人留学生が台湾プロ野球のドラフトにかかる? 第1号が来夏にも誕生か
日本人留学生が台湾でドラフト対象に!? 注目のルール改正が決定
日本のファンだけでなく、上のレベルで野球を続けたい選手にとっても注目のルール改正があった。
12月のGM会議で決定されたのは、台湾の中学、高校、大学に一定期間就学した外国人留学生について、外国人枠に含めず、ドラフト指名対象にするという改革だ。日本には同様のルールがあり、陽岱鋼(福岡第一高-日本ハム)や大豊泰昭(名商大-中日)らの台湾人選手はこれを適用され、日本人扱いでNPB入りしている。
今回台湾のルール改正ではさらに、台湾に居住5年以上、社会人チームで3年以上プレーした選手もドラフト対象としている。そこで注目を集めているのが、国立台湾体育運動大学の3年生で強打の遊撃手、永田颯太郎だ。ほかにも、台湾の大学球界には日本、韓国の出身者を中心に複数の留学生が在籍しており、近い将来に外国籍初のドラフト指名選手が誕生しそうだ。
また今季は新球場の会場という話題もある。後期シーズン(7月15日)以降の使用開始となりそうだが、味全が北部の新竹市に建設中の新球場を本拠地の1つとすることが決定しているほか、台北市に建設中の台北ドームで、プレーオフや台湾シリーズを開催することへの期待も高まっている。
新球団誕生への動きも加速する。昨年12月7日には、スポーツ産業へ参入する企業に対する所得税の控除などを定めた「運動産業発展条例」修正案が立法院(国会に相当)で可決、第6の球団参入に弾みがついた。中華電信、台湾鋼鉄など候補企業の名も浮上し、台湾鋼鉄は最速で2月にもリーグ加盟の意向表明書を提出するという報道もある。より具体的な話へ進展しそうだ。
最後に、3月5、6日の2日間、東京ドームでは栗山英樹新監督率いる「侍ジャパン」の初陣として、台湾代表との「ENEOS 侍ジャパンシリーズ2022」が行われる。台湾代表は、統一の林岳平監督が台湾プロ野球の若手主体の選抜チームを率い、NPBでプレーする台湾選手が合流する可能性もあるという。ここに来て、日台ともに新型コロナウイルスの感染拡大がみられるが、1日も早く落ち着きを取り戻し、無事に開催されることを願うばかりだ。今年こそ感染症が収束し、日台双方の球団による本格的な交流、ファンの往来が再開されることを心から願いたい。
(「パ・リーグ インサイト」駒田英)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)