新庄監督は「派手な選手を使うのかと…」 意外と地道なスタイルに勇気得た元・育成選手

好守俊足が売りの宮田にとっては「同じ価値観でいてくれる監督」

 大学から入団3年目、2軍キャンプからのスタートに、焦りがないわけではない。それでも「最初は代走や守備固めが多いのかなと思っています。でも昨年以上に、レギュラーにこだわってやっている。両打の特性をアピールしていきたい」。そう思えるのも、新庄監督の目指す野球を肌で感じているからだ。

 この日指揮官は、2軍野手陣の「4か所ノック」をグラウンドの中に陣取って見つめた。気が付けば自身の“古巣”である中堅にいることが多く、ノックを受ける宮田、木村文紀、片岡奨人の外野手3人に声をかける場面も目に付いた。フライを捕るとき「もっと後ろから意識して入ろう」というアドバイスだったという。打球に対するわずかなチャージが、アウトとセーフを分けることがある。そんなギリギリの場面を、何度も経験して来たからこその言葉だった。

 新庄監督の就任で、チームは守備や走塁を重視し、数少ない得点を守り切るスタイルに変化していくのではと見る関係者は多い。そこで必要なのが宮田のようなスペシャリスト。すでに秋のキャンプから「足には注目しているよ」との言葉を新庄監督からもらったという。

「バッティングは水物とよく言います。その年やその月によって変わる。でも守備や走塁はそうではありません。1回つかめば変わるものではない。同じ価値観でいてくれる監督は、僕にとってはいいのかなと思っています」

 新庄監督のキャンプ初日は、球場まで“三輪オートバイ”で登場、2日には陸上十種競技の元日本王者で“百獣の王”こと武井壮氏が臨時コーチとして登場する。グラウンド内外で話題を提供する一方で、細かなこだわりを忘れない。言葉のひとつひとつが、選手とチームを変える原動力になっていく。

○宮田輝星(みやた・ほくと)1997年12月2日、鹿児島県出身の24歳。出水中央高から福岡大へ進み、2020年に育成ドラフト1位で日本ハム入団。当時の背番号は111。1年目は2軍公式戦40試合に出場し打率.319。チームトップの13盗塁を記録した。2年目の昨季は、8月31日に支配下登録され、背番号が69に変わった。9月1日のオリックス戦(札幌ドーム)でプロ初出場。5試合で2打数無安打という成績を残した。身長177センチ、体重76キロ。右投げ両打ち。

(羽鳥慶太 / Keita Hatori)

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