元G大物助っ人は「NPBでレベル上げた」 メジャー復帰後に最多勝、偉大な野球人生
ガリクソン氏は1988~89年に巨人でプレー、通算21勝を挙げた
1988年、1989年に巨人に在籍したビル・ガリクソン氏は1年目に14勝を挙げるなど、2年間で41登板20完投、21勝14敗、防御率3.29をマーク。メジャー復帰2年目の1991年に20勝を挙げて最多勝に輝いた。1型糖尿病を患いながら日米で結果を残した右腕をMLB公式サイトは「NPBでレベルを上げて戻ってきた数少ない投手の1人」と称えている。
ガリクソン氏は1977年ドラフト1巡目(全体2番目)でエクスポズ(現ナショナルズ)に入団、レッズ、ヤンキースと渡り歩き、1982年から1987年まで6年連続2桁勝利をマークするなど通算101勝を挙げていた。そんな大物が29歳という年齢で巨人に入団するとあって、当時の日本球界は話題騒然。右腕は期待に応え、2年間で21勝を挙げてメジャーに復帰した。
復帰2年目の1991年にタイガースで20勝9敗、防御率3.90をマークして最多勝に輝き、サイ・ヤング賞投票でも8位に入った。1994年を最後に現役引退するまでメジャー通算162勝136敗、防御率3.93の成績を残した右腕について、MLB公式サイトは「MLBでの14年、NPBでの2年を含む16年間のキャリアをガリクソンは享受した。彼は海の向こうに渡り、成功しただけでなく更にレベルを上げて(MLBに)戻った数少ない投手の1人だ」と評している。
また、糖尿病と闘いながら活躍したことは「非常に感心すべきこと」だとも指摘。その右腕の功績が称えられ、日本で「ガリクソン賞」が制定されるなど球界だけでなく社会的にも大きな影響を与えた助っ人となった。
2022年2月20日で63歳の誕生日を迎えるガリクソン氏。巨人でプレーし成功を収めた助っ人はウォーレン・クロマティ氏をはじめ他にも存在するが、実績抜群のメジャーリーガーとして大きな期待を背負い見事結果を出したガリクソン氏の功績は、巨人史においてこの先も輝き続けるだろう。
(Full-Count編集部)