ジーターがイチローより高順位は「馬鹿げてる」 最高選手格付け結果にNY紙が苦言
ジーターはESPN「史上最高のMLB選手トップ100」で28位に入った
元ヤンキースのデレク・ジーターは“過大評価”されているとして、ニューヨーク紙が疑問を投げかけた。米スポーツ局「ESPN」が実施した「史上最高のMLB選手トップ100」で28位に入ったジーターについて、「ニューヨーク・デイリーニュース」は「登場する順位が高すぎる」と指摘。46位に選出されたイチロー氏(マリナーズ会長付き特別補佐兼インストラクター)らを凌ぐ評価が腑に落ちないようだ。
通算WARや殿堂入りステータス、ピーク時のパフォーマンス、球界への貢献度が基準となったESPNの選手ランキング。記事では「実際のフィールド上での活躍よりも、ナイスガイのイメージや、野球を正しい方法でプレーする高潔さに重きを置いている」と分析した。具体的な例として、メジャー歴代最多安打記録(4256本)を誇るも野球賭博への関与が原因でMLBから永久追放されたピート・ローズ氏が、ジーターより下位の34位となっている点を指摘している。
「ジーターは間違いなくトップ100に値する。しかし彼をアルバート・プホルスやイチロー、トニー・グウィンよりも上に位置づけるのは馬鹿げている。プホルスはジーターよりも打撃において46%以上の生産性を残していた。そしてイチローは、ジーターより飛躍的に守備力が高く、ピーク10年間のWARでジーターを上回っている」
実際にジーターとイチローのピーク10年間のWARを比較してみると、ジーター(1997~2006)が51.2であるのに対し、イチロー(2001~2010)は54.9と3以上上回っている。同じ守備機会を同じポジションの平均的な野手が守る場合に比べて、どれだけ失点を防いだかを表す指標「DRS」を見ても、2002年以降でジーターは-162だが、イチローは105と圧倒的な差をつけている。
また記事ではジーターが有利な点として、通算安打数やニューヨークというビッグマーケットでプレーすることの注目度を挙げ、名声は「誇張されている」と評した。更に「ジーターへの過大評価は今に始まったことではない」とも主張し、米国野球殿堂に有資格1年目で99.7%の票を集めて選出されたレジェンドに対して、厳しい意見が寄せられた。
(Full-Count編集部)