ロッテ育成右腕が2軍最多勝→初の支配下キャンプ 美馬の教えで進化した“勝負球”とは

ロッテ・森遼大朗【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】
ロッテ・森遼大朗【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】

同期入団の和田は2020年に支配下登録「自分も早く行けるようにと思っていた」

 ロッテには育成選手が育っていく土壌がある。かつては岡田幸文外野手(現楽天コーチ)が1軍通算910試合に出場、外野の名手としてゴールデングラブ賞を受けるまでになった。昨季も本前郁也投手が開幕前の3月に、植田将太捕手が8月に支配下登録された。現在の育成選手にも、昨季2軍で18セーブを挙げタイトルを獲得した小沼健太投手、森に次ぐチーム2位の7勝を挙げた左腕・佐藤奨真投手と結果を残し始めた選手がいる。

 そして、森とは同期入団の和田康士朗外野手も、2020年に支配下昇格。昨季はパ・リーグ盗塁王にも輝くなど、出世街道を駆け抜けている。森は「自分も早くそっち側に行けるようにと思ってやっていました」と、身近な出世が刺激になっていたとする。さらに、ロッテの育成選手が結果を残せる理由を「監督、コーチが凄くマンツーマンで親身になって指導してくださるので、自分の悩みも相談させてもらえます。そういうところが結果に繋がるのかな」と、分析した。

 今季から背負う背番号「62」は、同じ九州出身で、昨季限りで戦力外となった永野将司投手(九州国際大-Honda)が付けていた番号でもある。7学年上の同期から、背番号を受け継ぐことには「凄く仲良くさせてもらっていたので、自分的には嬉しい反面、ちょっとさみしい気持ちもありました」。永野氏に報告すると「頑張れよ」と背中を押された。

 心機一転し、迎える球春。「まずは初勝利を目指して、チームを優勝に導けるような成績を残せればいいなと思います」。次は1軍の舞台で、勝ち星を積み上げていく。

○森遼大朗(もり・りょうたろう)1999年4月22日、宮崎県都城市生まれ。都城商から2017年育成ドラフト2位指名を受けロッテに入団。2021年はイースタン・リーグで10勝を挙げ最多勝投手に。21年12月9日に支配下契約を結ぶと発表された。背番号は「62」。身長180センチ、体重87キロ。右投げ右打ち。

【動画】昨季2軍で最多勝 ロッテ期待の若手・森のしなやかなフォーム

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