「引き分け増加」は2021年シーズンをどう変えた? 上位に直結する試合巧者ぶり
2010年以降で唯一…2020年の西武は勝ち越さずにAクラス入り
2010年以降のパ・リーグでは、シーズン負け越しでAクラスに入ったチームはない。そんな中で、2011年の西武は勝ち越しが1つ、2012年のソフトバンクは勝ち越しが2つと、揃って5割ラインギリギリの成績で3位に入っていた。
2020年の西武は勝率.500で、唯一勝ち越しなしでAクラスに。2021年の楽天は勝率こそ.516だったが、66勝という数字は143試合以上のシーズンでは最少だった。やはり、引き分けが多くなりやすいルールが導入されたシーズンは、3位のチームに関してもそれぞれ特異な傾向が出ていたと言える。
Aクラス入りを逃した2011年のオリックスと2012年の楽天も、ともに勝率5割以上を記録。2011年のオリックスは勝利数では3位を1つ上回っており、2012年の楽天は3位と勝利数が同じだった。ただ、両チームともに3位とは引き分けの数がそれぞれ2つずつ少なく、明暗を分けている。
2020年の楽天と2021年のソフトバンクは引き分けの数こそ3位チームよりも多かったものの、それぞれ勝率は.500未満。2011年と2012年のケースとは逆に、負け越してしまったことにより、引き分けの多さがマイナスに働いてしまったといえる。