同級生は衝撃デビューも「自分は何もできてない」 ロッテ中森俊介が糧にする悔しさ
来田はプロ初打席初球本塁打「打つだろうなとは思っていた」
昨年7月13日の日本ハム戦(釧路)にスタメン出場した来田は、高卒新人では史上初となるプロ初打席初球本塁打という離れ技をやってのけた。中森は「高校の時から大舞台に強かったので、打つだろうなとは思っていました。まさかホームランとは思わなかったですけど……」と振り返る。
来田はその日、本塁打を含む3安打猛打賞の活躍。試合後に中森が「ヤバいな」とLINEを送ると、「たまたまや」と返ってきた。頼もしかった仲間は、負けられないライバルに。今季公式戦のマウンドに上がるようになれば、相対する機会もある。
「対戦したい気持ちもありますし、抑えたいなという気持ちもあるんですけど、試合になったらチームの勝ち負けを1番に考えてやりたいなと思います」
昨秋の「みやざきフェニックス・リーグ」ではマウンドに上がり、課題も見つかった。「球数が増えていくごとに、制球が定まらなくなったり、真っすぐの球威が落ちて打たれたりすることがありました」。キャンプでは、スタミナはもちろん、ストレートの球威向上をテーマに掲げる。
公式戦に登板し、経験を積んでいく今季。「昨年は公式戦で1回も投げられていないので、回数を投げていきたいなと思います。もちろん1軍で投げたい気持ちはずっと変わりませんが、まずは土台をしっかり作りたいです」。焦る気持ちを抑えながら、一歩一歩、階段を上がっていく。
○中森俊介(なかもり・しゅんすけ)2002年5月29日、兵庫県丹波篠山市生まれの19歳。小学2年時に野球を始める。中学では軟式野球部に所属。引退後の7月からは三田ボーイズに入部。明石商では1年夏に甲子園出場。2年時には来田涼斗(オリックス)とともに同校を春夏連続ベスト4に導いた。2020年のドラフトでロッテから2位指名を受け入団。182センチ、90キロ。