先輩も驚く“どっしり感” ロッテドラ1松川、強みは新人らしからぬコミュ力にあり

ロッテ・松川虎生【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】
ロッテ・松川虎生【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】

先輩投手も感心「キャッチャーらしくどっしりしている」

 ブルペンで投球を終えると、バッテリーは歩み寄って言葉を交わす。松川はこの“対話”の時間を大切にしている。

「構え方のアドバイスを受けたり、どんなボールだった? と聞かれるのでそこはしっかりと答えています。先輩たちともコミュニケーションが取れているかなと思います」

 松川を相手に投球練習を行った1歳年上の中森俊介投手は、「ボールの調子だったりとか、ちゃんと言ってくれますし、キャッチャーらしくどっしりしているなと思います」と、ルーキーの存在感に感心していた。

 キャンプは折り返し点を過ぎた。実戦も始まり、開幕マスクも狙いに行く。「実戦での変化球の見極めだったり、真っすぐを自分の形で捉えることができるかが課題です。ここから競争が始まるので結果を求めて、積極的にやっていきたいなと思います」。

 ロッテでは2007年の里崎智也以来、捕手のゴールデン・グラブ賞受賞者は出ていない。正捕手を固めるのは喫緊の課題となっている。「チームとして、同じ方向に向いていかないと頂点は取れないと思います。チームの戦力に、プラスになれるようにしたい」。既に、扇の要としての責任感で溢れた頼もしい18歳が、チームを引っ張っていく。

○松川虎生(まつかわ・こう)2003年10月20日、大阪府阪南市出身。中学では貝塚ヤングに所属し、市和歌山ではDeNAにドラフト1位で入団した小園健太投手とともに3年春の甲子園に出場。夏は和歌山大会決勝で、後に甲子園優勝を果たす智弁和歌山に敗れた。小園と共にプロ志望届を提出し、2021年のドラフト会議でロッテから1位指名を受け入団。身長178センチ、体重98キロ。右投げ右打ち。

(上野明洸 / Akihiro Ueno)

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